1.チーム科学者依頼
調査結果をリーフチェックの正式なデータとして本部に認定してもらうには、
チーム科学者が必要です。チーム科学者には、参加者が判断しづらい調査対象について現地で指導して頂いたり、
サンゴ礁の変化をより詳細に判断して頂くなど、多方面に渡るアドバイスをお願いする事になります。
「どんな人が有資格の海洋科学者なのか」ですが、熱帯海洋生態学を専攻し、水中での測線調査の経験を持った、
修士または博士号をもった科学者を探しています。個々人について言えば、独学であっても、
私達が良く知っているサンゴ礁の科学者が太鼓判を押す人ならば、学術面のリーダーと認めることに吝かではありません。
科学者への依頼についてお困りでしたら、コーラル・ネットワークへ御相談下さい。
2.日程決定
リーフチェックは1月1日から12月31日までを1つのシーズンとして行われます。
国内での開催日程はリーフチェック・ジャパンのホ−ムペ−ジで確認して下さい。
日本では、台風が少なく、ダイビングサービスが比較的手が空いている6月か9月が良いと思います。
チーム科学者の予定や、既に日程の決まっている他チームのスケジュールなど考慮して日程を決め、
できるだけ2ヶ月以上前に日程を決定してアナウンスして下さい。
特に飛行機を利用して参加者が集まる場合には、早めに日程が決まっていれば、割安な航空券が取れる可能性が増え、
遠方の参加者が参加しやすい状況を作り出す事が出来ます。
日本での開催日程の一覧表をリーフチェック・ジャパンで作成しますので、日程が決まりましたら連絡をお願いします。
http://reefcheck.jp/
3.参加者募集
参加者の募集は様々なメディアを通じて呼びかけて下さい。
自分のチームが定員に達したら、他のチームを紹介して下さい。
ダイビングサービスのリピーターの方にも積極的な参加を呼びかけて下さい。
そして何よりも地元の方へ呼び掛けて下さい。
参加費の設定は、調査チームごとに行ってください。
参考に、調査日と予備日の2日間のダイビングフィーと、一泊二食付きでの2〜3泊分の宿泊費を
含めた場合の設定例を掲載します。
短い日程を希望する参加者がいる場合や、チーム科学者の費用を参加者で負担する場合には、
費用の内訳を示すと良いと思います。
募集人数は、8人を目安に、5〜10人を募集して下さい。
例1本州某所(車で集合する人が多い場合)
主催:コーラル・ネットワーク
チームリーダー:○○ ○○
チーム科学者:××水族館 ○○ ○○
6/17(金) 夜に現地集合・チームミーティング
6/18(土) 調査日
6/19(日) 予備日
宿泊1泊(朝夕食付き)\7000、タンクレンタル2本\5000、
ダイビングボート一人\4000
例2離島(船や飛行機で集合する人が多い場合)
主催:(現地DSなど)
チームリーダー:×××ダイビングサービス ○○ ○○
チーム科学者:××大学水産学部卒 ○○ ○○
8/8(金) 東京発
8/9(土) 早朝現地着 午前:チームミーティング 午後:調査
8/10(日) 予備日 現地発
宿泊1泊(朝夕食付き)\7500、タンクレンタル2本\4000、
車レンタル一人\3000、
ダイビングボートチャーター一人\3500、
チーム科学者交通費&経費負担分\5000+\3500
注)上記は参加者が6人の場合です。参加者数により変動しますのでご了承下さい。
4.登録フォーム作成・申請
登録フォーム(L1-1)の申請は電子メールで行います。
英語の申請書は本部(メールアドレス変更中につきコーラル・ネットワークで代行します)へ、
日本語の申請書はコーラル・ネットワークの担当者<miyamoto@coralnetwork.jp>へ送って下さい。
本部で申請が受理されると、英文のデータシートが電子メールで送られてきます。
日本語のデータシートについては(L1-2)を見て下さい。
メール環境をお持ちでない方は、コーラル・ネットワークまで相談して下さい。
5.データシートの作成、筆記用具準備
調査時は日本語のデータシートを用いると分かりやすいです。
A4サイズが使いよいでしょう。
(水中で使用するデータシートは 資料インデックス
の水中用データシートからダウンロードできます。)
データシートの作成方法は以下の二つが簡単です。
(1)キモレックなどの耐水・耐熱紙を使用しコピーし、プラスチック製で紙を挟む
留め具の着いたバインダに固定します。
鉛筆に紐をつけバインダにつなぐとともに、バインダにもリストストラップの紐をつけるようにします。
データシートがめくれないように、大き目の輪ゴム等による固定を追加すると良いと思います。
下敷きなどのプラスチックの板にビニールテープなどで固定する方法もあります。
水中ノートで使用しているユポ紙は薄いものですと熱で縮んでしまうのでコピーをするには好ましくありません。
ユポ紙を使用する時は、厚めのものを使用してコピーするか、マイクロドライ方式のもので印刷するか、
手書きでデータシートの書式を書き写して下さい。手書きの場合、記載すべき項目が漏れないように注意して下さい。
(2)白い下敷きの表面をサンドペーパーで荒らします。
そうすると鉛筆で直接下敷きに書く事が出来ます。この場合も鉛筆に紐をつけ、下敷きにつなぎます。
事前にデータシートの書式を下敷きに書き写し、調査で使用します。
記載すべき項目が漏れないように注意して下さい。
6.ミーティング用説明資料準備
調査手順説明書:基準調査法を読み、整理して下さい。
(L7-2)
ビデオ:実際の調査の様子を記録したビデオです。手順説明に用います。
写真:生物種、底質の説明に用います。
図鑑:生物種の説明に用います。
7.消耗品準備
記録用に用いる電池や記録メディア(SDカード等、ビデオテープ、フィルムなど)を用意します。
マスコミへの提供を行う場合、デジタルカメラの使用をお勧めします。
8.水中用図鑑準備
必要に応じて、調査時に海に持って入り対象の同定に用いるために、無脊椎動物や底質分類の
参考写真をラミネートします。(L8-1)
(Coral Network で準備出来ます。有料)
9.参加者への資料送付
参加者には、事前にコーラル・ネットワークのホームページなどでリーフチェックの
方法、詳細、手順、スケジュールなどを見ておくように勧めてください。参加者の中に、コーラル・ネットワークのホームページ
にアクセス出来ない方がおられる場合には、リーフチェックの方法、詳細、手順、スケジュールなどを参加者に
送付するとミーティングで説明しやすくなります。
希望する調査分野があれば事前に連絡してもらい、担当割りの参考にして下さい。
役割分担が事前に決まった場合などには、担当してもらう分野の詳細な資料を送る場合もあります。
しかし、参加者の当日の体調によりダイビングが出来ない人が出る場合もありますので、
事前に役割分担を明確にしてしまうと困る事もあります。
なお、無脊椎動物の担当者には、水中ライトを持参することを推奨してください。
10.参加証の作成
可能なら、独自の参加証やTシャツなどの記念品を作成して下さい。
また参加したい、と参加者が思えるような物が好ましいです。
コーラル・ネットワークでは参加証
を作成しましたので希望チームは連絡して下さい。無料です。
11.マスコミへの連絡
可能であれば、リーフチェックの取材をしてもらうために、調査場所や日時に加え、
今回のリーフチェックのトピックスやリーフチェックの歩み、基本方法、詳細、手順を簡単に説明する資料
(L11)を作成し、新聞社、テレビ局、などのマスコミに連絡します。
報道がなされると、地域の人々の関心が高まります。
調査前後に会見などを行う場合には、その予定も連絡してください。
補足
コーラル・ネットワークでは、以下のサポートを行っています。必要な項目がありましたら、早めに連絡をして下さい。
a)リーフチェック本部への登録申請
b)調査データの本部への送付
c)チーム科学者の紹介
d)日本語データシートの作成
e)各種資料の作成
f)日本国内の各チームの日程の取りまとめ
g)各チームへのマニュアルの送付
h)参加証の発行
i)ホームページやメーリングリストによるアナウンス
j)年度別・地域別のデータ・参加者名簿の記録・保存
参考資料
RC西表及びRC与論の調査地・調査測線の航空写真がみれます。
【西表】
【与論】